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  •  戦争とSARSと医療事故のはざまで、やぶ医者立ち往生の巻

  • →しばらく御無沙汰しました。はやりの「自宅サーバ」というのにハマって、どうにもならなかったのです。発端はこれもはやりの自作パソコン。ハードディスクやらマザーボードとやらあつめて来て、組み立てたてるところまではよし。すぐ出来た。まあ、昔やったプラモデルきっとみたいなものだから、「自作」なんておこがましい。それにずーっと、マックだから常識みたいなものだし、と、ここまではよかったが、御存じマックは、あまりサーバにはむかないから、この際リニュクスをいれることに。UNIXシステムは昔から興味があったが通信はにがてとしているのでださなかった。それではじめたのはいいがOSのバグなのかよせ集めのハードがOSに対応出来ないのかウンともスンとも言わない。そこでリニュクスの本を掻き集めるところからハマッタ。それからひと月がスギ、やっとこうやっていつものペースに戻ったと言うわけだ。

     さて、もともと「ちょっと一言」は批判記事である。そのどちらかでわければイラク戦争はアメリカ批判である。戦争に勝ったと言うけど、大量破壊兵器がでてきたわけじゃなし、フセインやその仲間達がみつかったわけじゃ無し、生死すら分からないときては、あの2ヶ月は一体なんだったんだろう、となると戦争の始まる前に書いた。いまから、突然、「大量破壊兵器」がでてきたと言っても、「ははーん」ってなぐわいだ。多くの人が死に、親や手足をなくし、希望をなくした。それも一方的にイラクの.その大儀名聞が、彼等の開放だ、というのだから何をか言わんや。

      リニュクスとの格闘を尻目に、SARSさわぎが始まった。実は中国はこの約一年黙っていた、というじゃないですか。しかし、私はつぎの点からこれがいわゆる「自然界の逆襲」とは思えない。まず、交易の盛んな中国の一部から始まったこと。だれも知らないこと。症状が激烈で、現代の医療で充分対応出来ないこと、交易がさかんなところの強い感染症であるにもかかわらず、特定の人種、民俗にかからないこと。自然であれ、人口であれ、これが選択的な遺伝子操作と無関係だなんてとうてい信じられない。第一、詮索好きなマスコミがいっさい、「サイバーテロ」をくちにシナイ事自体が証拠のような気がするのですが皆さんはどうでしょう。わたしが大口テロリストなら、当然、アメリカの貿易を邪魔して成功したら次は香港や北京をねらうでしょうね。皆さんならどうします? 日本?現在のグローバル経済をねらうなら、ターゲットになんかなりません。人は死んでも、経済が生き残るからです。SARSの不気味な点は自然界のウイルスであれば当然ねらう他の生命体の命や自己保存ではなく、経済をターゲットにしているように見えるところじゃないでしょうか。

     そして、ついに自分自身への批判をまた書かなければならない。そうでなければ、このコラムは不公平だからです。他批判をおこなうものは自己批判もしなくてはいけないからです。先日、オタフクワクチンをうちに来たこどもに水痘ワクチンをうちました。しかもその丁度一ヶ月前に、そのお子さんは水痘ワクチンをうっていたにもかかわらずです。机のうえには、オタフクワクチンの予診表がおかれ、まっ赤な水痘ワクチンのシールが母子手帖にはられているのを確認した直後のできごとでした。自分で冷蔵庫に言って、ワクチンを出し、それを自分で注射器につめ、自分で接種しました。すべてによどみなく、他人の手がはいらない、「なんでも自分で」手技の崩壊の瞬間でした。26年の自信のすべてがこわれました。お母さんにたのんで、ひと月こどもさんを往診させてもらってます。もちろん接種禍は考えていませんが、間違いはまちがいです。どんなことにも「魔」がさす。それはそうですが、あってはならないことだと思って,人の事例を見つめて来ましたが、まさか自分がおこなうとは。それ以来、事務がワクチンをワクチン予診表と一緒に処置室にもって来るようにしています。私は自分だけは間違いをおかさない神様状態だったようです。だから自分でなにもかもする癖の深い落し穴でした。これからは人の手をかりる事の出来るおじさんにならなければいけません。毎日が後悔の日々となりました。彼がおおきくなって理解できるようになったら、キチンとお詫びしようと思います。お母さんはしっかりしたかたで、「この子が1才になったら、キチンと予防接種をすることばかり考えていました。(たしかに、きっちり1ヶ月毎の接種歴で感心しました)、もっとあそばせたりすることにこころをくだくべきでしたのに。きっとこのことは、すこしやすみなさい、という事を教えてくれるためにおきたことですね。」と言われるのです。私も、最近、事故や間違いを排除するばかりに腐心して、「診る」心のゆとりを失っていることにこのおかあさんの言葉で気づきました。それにしてもなんと正しいこころをもった人だと私は思いました。世界が動き、ヤブ医者一人なにが出来る、と思いつつも,アジアのある地域に移りすんで本当に必要とされる医療をしてみるには、今しかない、と真剣に悩んでいた時のできごとなので、「これで5年はいけなくなりました」と言うと、お母さんは、「そうです」とおっしゃいました。普通なら事故をおこした相手を見るのも嫌でしょうに。思わず、涙がでる思いでした。しかし、この気高いお母さんのメガネにかなう程の医者でもない私は、今、この出来事だけでなく、生涯学習、自己健康管理などあらゆる面で、このお母さんのご要望にこたえるだけの医者であれるように、というとてつもないプレッシャーにめげそうになっているところです。努力もくびきも一歩一歩。聖書の言葉を思いだします。違っているかもしれないのですが。「..だれもあたらしく生まれなければ神の国にはいることは出来ない。」たしかパリサイ人が、すでに在る人が生まれることは不可能だ、という意味のことばをかえしたと思います。私はいままで後者でした。いま、すこしですが前者の言がわかるように思います。(03.05.08)

  • アトムとイラクと平和の巻

  • →最近、りにゅくす(LINUX)にはまっていることは前回はなしましたが、いろんな意味で問題が生じたのでした。どうしても仕事のあとやるんで、寝るのがおそくなる,というわけですよ。ライフワークと声高にさけんだフライトも,時間に追われて、山の撮影だけで手いっぱい。いや、ほんとにフラストレーションばかりの日が続いています。といっても、ほんの些細な私事ですね。世の中そのひとの能力おかまいなしのリストラがまかりとおっていて、贅沢は禁句禁句。
     そんなわけで、苦手だった無線交信がついn危機的に。この前、意を決して丘珠空港まで飛びました。もともとローカルキング(?!!)になったわけの1つが天候不順。ここ苫小牧名物の1つが生き物のような海霧。ほんの数分でもどっかにいってこようもんなら、もう地上は、雲のなか、ナーンテしょっちゅうです。これがこわい。こわいからでられなくなったっていうのも理由にあるんです。この日も御多分にもれずかえれなくなってしまい。行き30分、返り電車ってことになってしまいました。けれどまあ、行けたってことでよしとしましょう。
    それにしてもこの御時世。一体どうしてしまったのでしょうか。政府のゴタゴタ。有事がついに独り歩きをはじめましたね。イラクの「非戦闘地域」に行くそうです。アメリカが屁理屈つけてとりあえず終戦なんてウソついて、サミットとやらでみんなニコニコ作り笑い。「ごめんね、ごめんね、なかよくやろ」、なんて得て勝手な握手しても、家族や生活をうばわれた現地の人が幸せになるわけじゃない。サミットの後のイスラエルとパレスチナの握手が良い例だよね。握手はさらなる粛清と敵視のはじまりだったわけで。でも、手は右手同士だったよねえ。食えないねえ。「平和」は金では買えません。どうしてあの猿顔のおじさんはそれがわからないのでしょうか。
     で、その「非戦闘地域」に少ない武器で実戦訓練もしてない我が自衛隊のお兄さんたちがいけば、同じく実戦の経験にとぼしいイギリス兵のように、実戦ばかりのゲリラ人に,バババってウタレテしんじゃう、なんてことにならなければよいのですが。
     いまや北朝鮮も危ないでしょう。自分の優位性をたもって人をやっつけるやり方は、基本的にイジメとかわらないわけで、というか、イジメラレル側は相手の理窟なんか聞いていない。そんなものが、正しいかまちがっているかじゃなく、相手の態度がどうしても納得できない。それが解らないアメリカはかなしいかな、いつのまにか裸の王様ってわけです。それにへ-コラする我が首相もおんなじだとか。いったいに動物がそうであるように、結局どんどん追いつめられて、被害者意識が爆発、ついでに核爆弾も爆発ってことになるかも。そんなとき、損するのは、けんかをハラハラして観ている普通の人達でしょう。
     日本が、第ニ次大戦で核爆弾を落されたのは、当事者だから、まあ敗けたってことでなにされてもしかたがない、ってことでしょう。勝った側からすれば。そういう論理だったわけでしょう。こんどの戦争でも大儀は最初っからウソだから無視するにしても、劣化ウラン彈をまたつかったのはどういうわけ?大義名分なんてウソかも、なんて世の中の常識だから、「大量破壊兵器」が出てこないのはまあ仕方ないとしても、なんで劣化ウラン弾をまたつかうわけ? 広島、長崎、それに湾岸でも、それらで被害をうけたのは子どもたちだった、ってことは誰だってしってるじゃないですか。なぜそれがもっと、おおっぴらに議論にならないわけ?これが,イジメルってことだとおもいます。
    だからいじめられた方には根がフカーくのこる。そういうのをいくらくりかえしても、ほんとの平和なんて来るなんてとっても思えない。かと云って、話合いで解決できるなんて思えない。どうするかって?武器をすて、みんなで殴り合えば良いんです。昔の西部劇のように。単なるきれい事ではない、暴力や策謀や、みにくいものもぜーんぶ認めようよ。けんかもよい、でも最期は解り和えるんだよ。これは、小学生の時、まずい腎臓食になみだがとまらなかったとき、手塚マンガ「鉄腕アあトをムううう」が、慰めてくれたときに、心からそう思ったことです。(実際はそのあと、単行本がでるようになってからかんじたことのようにも思うのですが、まあどっちだってよいじゃないですか)
     またまた一家皆殺し殺人。そして小学生殺人者が「幼稚園児ならもっと殺せた」発言まで。良く考えてみると、一家皆殺しは、こどもに手をかける残虐性が「フツウの」殺人とは思えない。だから「約束がちがうじゃネエカ」ってことでプロがやったんでしょう。小学生殺人はそんなことを言うやつが、「フツウの」人のはずがないのに、精神鑑定で責任能力があるとしたんでしょう。だったらそこがまちがってると思う。異常者を勝手に責任能力があることにして シケイにしちゃったら、殺された子どもたちが天国でおとなになったとき(大きくたくましくなるんだよね、きっと。そう信じたい。ずっと6才のままじゃかわいそうだ)、オリのなかでブツブツつぶやいている犯人をなんどもあの世からみているうちに、フッと肩を落しながら、「もう良いか・・・・」っていう機会がなくなるなんて、世間はチャンチャンってそれで良くっても、ころされた子どもたちが可哀相な気がするのですが、私もフツ-じゃないでしょうか。でもね、「被害者」が本当に救われる、というところから「正義を再定義する」時期に直面していると私は思います。みなさんいかがでしょう。(03.6.29)

  •  テロリズム症候群の巻part1

  • →またまたごぶさたしました。なにしろ、天気が悪い!。6月から月平均3日も天気になればよい、てな夏が続いて、すっかり頭も、体も調子をくずして、うつ状態になっています。それで、文章がうかんでこない。ま、気を取り直して、ま、チッと短いですが、ごかんべんを、、
     ずっと危惧していたことだけど、「反戦」、これがアメリカで死語になっていないことが最近わかってすこしほっとしている。国家アメリカはあのように馬鹿げているが、私はこの眼で見たことは信じるたちだからいうけど、ふつうのアメリカ人はわれわれと変らない。平和と人を信じようとするふつうの人間達だった。
    最近は、反戦を堂々と人前で主張する人達もふえ、2年前のように、とにかくテロとの戦いを支持し、手段を撰ばない感じが薄まってきたのにはホットしている。そらおそろしい悲劇を前にして、失ってしまった分別を取りもどしつつあるようにみえる。憎しみは憎しみだ。憎しみをもつ理由はどんなにか理解できても、憎しみを正義だと思い込み人殺しをするなどと、かしこいかれらが気がつかないはずはない。パレスチナとイスラエルの一触即発の事態がそれだ。憎しみの連鎖。そのすくわれない事態を他人は救うことが出来ない。憎しみを調停できる成熟した信頼できる政治はまだまだ存在しない。朝鮮半島、旧ユーゴスラビアもまたしかり。いきつくところまで行くしかないようだ。どんなに表面を解決しても、調印をするその当日、人が殺され、石油が燃やされ、菌がばらまかれれば、全ては水の泡だ。
    朝おきて顏をあらう。父は仕事にでかけ、子どもは学校に、母は洗たくや買い物で人と, 会話をし、食事の支度をし、共に食事をし、テレビを見たり勉強をする。そして、おやすみのキスをする。こういった平凡な日々を暮らすことが困難な人びとの何と大勢であることか。宗教や貧富、人種あらゆる「違い」を差し引いても、世界的に見れば、「ふつうの生活」は保証されているとは到底いえない。
    つい先日イギリスの豪華客船が完成して進水式をしたとあった。例の火災で一度燃えたヤツだ。その火災のあとも、ブリジストンの火災まで、化学工場、花火工場と立て続けに大きな火災や事故があり、死亡者もでている。そして、極めつけは人質篭城男の自爆だ。これら一連の「事故」を「テロ」だといえば間違いだろうけど、そういう連想で捕えた人はすくなくないだろう。テロは人命の喪失だけでなく、心の健やかさを失う副作用が大きい。これがアメリカ人のこころをむしばんだから、ああいう戦争をしかけたのだと想う。冷静さを失い、強がったわけだ。アメリカが過去にゲリラ戦(テロとちょい意味が違うけど)に勝利したという記憶はない。前にも述べたように、これがビンラディン、フセイン等の最初からの目的だったろうと確信する。そういう意味で近々おこるだろう、第三次イスラエル戦争がそのひながた、になる可能性が大だ。いずれにしても、過去の戦争もそうだけど、多くの人命が失われ、沢山の悲劇がつもりつもるわりに、目的は私利私欲であり、今回は中東の石油と異教戦争であることも目新しくない。この世から武器と弾薬が亡くならない限り、子どもたちの殺戮も又くりかえす。
    なんていうか、テロリズム症候群により人格の荒廃がすすむと、すべてに対して疑心暗鬼になってゆく。末代まで、ウランでやっつけたくなるんだろうか。甲状腺は子供のころは活発で、大人になると委縮して行く内分泌臓器だ。こどものころはひどく活発な腺組織だから、放射線活性の強い物質をどんどん取り込んで行く。そして、ガンになる。劣化ウラン弾を使用するということは広島に原爆を落とした国なら十分にその効用を研究してきているだろう。すなわち、子孫を絶やす、ということだ。なぜ、アラブ人の子供たちにやいばをむけるのか。安心して眠りたいのだろうか。そんなことをしても、根絶やしにでもしない限り絶対に無理だ。しいたげられたもののプライドはかならず雑草のように頭をもたげ、隙間をぬって生きて目的を果たそうとする。 広島、長崎にしても、同じだろう。エノラゲイを展示し、パールハーバーを記念館にしても、納得するのは自国民だけで、やられた方は忘れはしない。2回の大戦以後も、アメリカだけは、国軍が、日本の生んでしまった不幸な「空爆」という戦術で、一般市民を殺戮してきた。それに体して、いつも、みんな承認したの、戦争だからしかだがないの、あーだコーダと理由をつける。モニュメントを作る。そうやって納得しても、それは自分の世代だけだ。アメリカの20世紀はまだ終わらないし、それは技術軍事国家の歴史であると思う。新しい武器は試してみたい、という感じだろうか。まあ、こうやって文章を机から簡単にネットに送れる技術、私の乗ってるヘリの技術、それらから得られる世界的な利益ははかり知れないから、私もそういう意味では、ただやみくもに批判出来る立場にはないが、それらテクノロジーを軍事的に利用し、他国民、それもまったく武器を持たない人々を殺戮してきた事実、それを戦争だからしかたがない、と切り捨てる信じがたいメンタリティに対して、やられた人々の深い怨念が消えるわけではけっしてない。言いふるされた言葉ではあるけど、悲劇が繰り返さないためには、安全保障に参加する国々が武器の供与と使用をやめ、他の人種や民族の生きる権利を尊重する以外にはないと思う。(03.9.18)


  •  テロリズム症候群の巻part2

  • → いまや世の中争乱状態。なぜこうも火災がおこるのかが今問われることに。なぞこうも毎日16歳ぐらいの女性が殺され、拉致されるのかが問われている。利己的な、自分のための拉致や殺人。しかし、それらの行いが国家的正義の名の下に行われる時代であってみれば、あって当たり前としか言い様がない。  けれど、深刻な問題は、恐怖の蔓延だ。そう、いまや誰もが、毎朝毎朝うつうつとした生活のオリが顔にでる。溺死した人間のように、顔は膨れ手は膨れる。鏡の中の自分にため息をつきながら、一日を始めなければならない。すっきりした、朝の光そのもののような生活が戻るとしたらいつどういう瞬間なんだろうか、そういう淡い夢を抱きながら会社や学校に向かって重い足取りで踏み出す毎日。テロリズム症候群に侵された我々にはそれがテロなのか、人災なのかわからない。ただただ、神経質にイライラがつのり、冷静でいられなくなる。これがテロリスト症候群の恐ろしい一面だ。
     なぜこうも火災が起こるのだろう。コストの削減でリストラをされてきたのは現場の熟練した50歳くらいのたたき上げのおやじだったろう。そのおやじの経験とカン。「ひとさまにや、迷惑はかけらんねえ」心意気デイ! わたしもおやじだからわかる。診察室。若い母と子供。熱だけが出て、「風邪だからかぜ薬のんでね」という。それでよい時代。あしたが休みだという理由から、あるいは診察の経験とカンから、念のための咳と鼻の薬をいれとけば、必要ないから飲まさない。からだに毒だ、医者のもうけ主義だという親たち。ばっきゃろ!いまどき、かぜぐすりぐらいでもうかるかい!あした咳がでたらという万が一の備えをしないよ。第一、咳が出たらのむっつうんなら、咳がでりゃ、薬の副作用もなくなんのかい!」と思いつつ、「ま、そういう考えもありますねえ。。。。。どうしてもいやならお母さんの考えでのまさなくてもよいですよ」と言う。
    国から個人までおしなべて、危機管理はすべてにうとい。この「危機管理」こそが経験とカン、つまり、どんな仕事でも、「さじかげん」だったわけだ。会社も個人も国も。いま、イマ!に手間取ってあしたを考える余裕がない。懐が貧乏になるとこころも貧しくなる。そして、火災、爆発。「だって金ないよ、そこまで。それでもできる限りはやってます。絶対!」と言わんばかり。ごめんなさいを言わない経営者たち。某出光のあの社長と所長はすごい。丁度おんなじ時期の肉屋の社長もJRの社長もすべて他人事。すごいすごい!じぶんはできることをきちんとやっているつもり。現場の管理は現場でやってくれよ、何から何まで、お鉢が回ってくるんじゃあわねえよ、とか思っているんだろうけどねえ。だからと言って謝る必要がない、ということじゃないだろう。バカヤロウ!第一、マスコミに一回も問題にならなかった健康問題。微量ダイオキシンどころじゃないよ!発ガン性は。後になって、警察がはいって犯罪人扱いにされて初めてわかるんだろう。けど、人体実験まがいの手先の不器用な医者が一発逮捕の時代だよ。本当に世の中すごいねえ。けどねえ、今さっきの母親の話じゃないけど、私もね、最近、あの連中の記者会見見てると、さても自分の仕事、自分のプライベエトでの人間関係。すべてがおごっていると最近感じるんだよ。きっと私も、丁寧なインフォ−ムドなにがしやってん時の顔、言葉とは裏腹に、あの某出光の社長のような顔つき、声色なんだろうなあ。
     なにかがあると、ハエのように群がるマスコミ。のっけから謝罪よりも裁判などをに入れて身構える会社幹部たち。警察がすぐでるからそうなる。たとえば、会社が守るのは法律じゃなく、一人一人の人間だ、と思えれば対応も違ってくるんだろうね。汚いばい煙をまき散らすジ−ゼルカ−。あんな真っ黒な煤が人の体に悪かろうことは何十年も前からみんな思ってきたのに、なんにもしない開発者や政府。それが、彼らの会社や法人税にむいている素顔で、一人一人の国民の方じゃないことは、誰の眼にもはっきりしていた。今、それの矛先が多少変わっただけで、相変わらず御上のねらいは、税収が一番大事だということにかわりがない。そのしわ寄せは、いまや個人のトラッカ−に重くのしかかる。この不況で、しかも流通が統廃合される時代にあの仕事が前ほど楽ははずはなく、一大に50とか150万とかの金を払っても、ペイするはずがない。もとはと言えば、その代金は人の生活をなおざりにした、国が保証するべき金だ。そして、その国家権力と同一の「役所」にいる警察や検察や税務官吏が、民間人だけを捕まえる構図。恐ろしい限りだ。
    さてもさても、うそで固めた戦争でも、きちんとした大義に基いたせんそうでも、人が死ぬことには代わりがない。国家アメリカの誤りはアナン事務総長が言ったとおり自分が唯一の正義だと本当に?思い込んでいることだ。北朝鮮の拉致。拉致家族はいま、どの政党の支援団体よりもより政府に近い。つまり数百の人々の死が北朝鮮との外交をもっとも動かす。そして、北朝鮮の報復か開き直りか。16歳の拉致も頻繁に起きるがそれがその一幕でないとはだれにも言えないじゃないか。草の根になった北朝鮮エイリアンがどこにいるかだれにも分からないんだ。白人にまぎれこんだ黒人ならべつだけど、我々は両方とも黄色い。テレビと真実との境がみえないわれわれ。こんなにきびしい、戦争や経済の現実を見せ付けられているってのに、主演は真紀子さんと小泉君のふたりだけかよ。マジ?
    某アメリカでも事情はたいして変んない。シュワちゃんの追っかけをする他の州知事候補たち。日本でも真紀子さんにあやかった他議員の顔もあったっけ。そして泥沼の中東情勢。アメリカとイスラエルは双子の姉妹のようだ。自爆テロへの報復に、ミサイルを撃ち込む。自爆には自爆しかないのでは。あっちの顔も、こっちの顔も爆彈に思えて互いが酷いテロリズム症候群に落ち込む。レストランにはいっても、周りの人全員が ナイフとフォークを持っていない限り、おちおち食事に手を着けられない毎日。そして自滅への13階段。人が死なない、という安堵の心がアラブと非アラブの人びとの心のみぞに芽生えない限り、不毛の争いはつづく。決定的な両者の共通点は武器への信奉だ。うそで固めた戦争でも、きちんとした大義に基いたせんそうでも、人が死ぬことには代わりがないしそれをもたらすのは人の心ではなく鉄で出来た銃である。鉛のタマは、心よりもさきに、確実に心臓を打ち砕くのである。バーチャルゲームではなく、それが真実だ。今日この瞬間も、眼球も指も、心臓も内蔵もこなごなに肉片となり、憎しみの皿にもられている。(03.10.7)


  • 小泉首相の18番、東京テロ砂漠、の巻き
     --副題 ソ−リ、ソ−リ、あなたに悲劇が見えますか。ソ−リ!--

  • →  このところの世間の関心は総選挙絡みとテロ報道に絞り込まれている気がする。両方は自衛隊の派兵がからんでつながっているからだ。総選挙については多くを語りたくない。以前も書いたけど、私は投票をしないからだ。そういう人間が増えてきているとみえて、投票率は6割りちょいだった。しかしあえて言わせてもらえば、投票した人の意志は、戦後の私の世代では覚えているかぎりで一番はっきりしていたように見える。小泉君にノーとは言わない、けれど野党は一つになって2大政党でやって暴走を止めてくれ、というふうにだ。
       小泉君は国民の負託を受けた、なんて言うが、単独過半数は保守党をつぶして無理やりしたわけだから、小選挙区での結果つまり、民主党の躍進の方が国民の本当の声と考えた方が自然だと思う。わたし的にはそれよりも、社会党と共産党の衰退が脳裏に刻まれた。時代の流れ。イデオロギーの時代は終ったんだあって。安保の時に青春を送った派としてはとても厳しくかつなんか寂しい。現代の有権者は、イデオロギーを捨て、政治の判断に実務的な、是か非かというall or nothing 的な「分かりやすさ」をはっきり求めた、と言うことだろうか。それがしかし、果たして、もともとファジーな日本的思考に相いれるのかとても疑問で、やりようによっては、驚くほど性急に、誤った方向に国が動いてしまう危なっかしい力を政治に与えてしまったとも言えるのじゃないかなあ。でもま、進歩か退歩かと言えば進歩だ。国民が政治に力を持った瞬間だったね。それと同時に我々4割の投票しない人間がどう行動すべきか、もはっきり判った選挙でもあった。投票しない我々にも、それぞれの愛国心はある。つまり日本人だ。その心をどう使ったらよいか今まで判らずに来たと思う。それが今回判った気がする。ね、みんなそう思わないかい。
     内臓の飛び出した子供、ブランとむくろになった腕。外国のメディアの放送が入ってくるにつれ、そういう映像も瞬間的に目に入るようになった。戦争の悲惨さ。それでも我々の目には殺人としか写らないこういう光景も、やっている本人にとっては戦争の犠牲にしか写らないのだろうなあ。しかし、犠牲にされたのは、やはり人であることにかわりない。こういう事態はだれにでも想像できたし、この「ちょっと一言」でも何回も触れている。それにもかかわらず、我が国の生まれながらの恍惚人間やアメリカ国のサル顔、それにイギリス国のおっちょこちょいには判るまい。ゲリラには空爆が通じない。それはベトナム戦争ではっきり判ったはずなのにまたそこに陥っている。アメリカにもまたベトナム戦争後遺症の軍人が、ああ、そうかイラク戦争後遺症の軍人が大量に生産されるだろう。現地の米兵のキリキリした絶望的は緊張が伝わってくるようだ。アメリカ国に経済的余裕がないのは明白だ。もともと、アフガニスタンだけでなく、トルコやエジプト、シリア、それに忘れてはならないパレスチナ解放戦線それらすべてのアルカイダと戦う戦費などあろうはずがない。おまけにグルジアとか旧ソ連のイスラム教徒も動き出している。
     さっきの政治の話の中でイデオロギ−は消えた、といったのは国内だけで、世界は再びあたらしいイデオロギ−の衝突の章に飛び込んだ。清教的民主主義と回教的民族主義の戦いだ。これがあたらしい戦争の基盤であると私は思う。もっとも彼等には悪いけどそれぞれの神が戦争を好むとは私にはどうしても思えないけど。10世紀前後の宗教戦争がそうであったように、それは教会対教会、人間対人間の戦いだ。考えてもご覧よ。私には、カトリックの落ち着いた人々、主にヨ−ロッパのキリスト教徒や、穏健な大多数の回教徒、おもにトルコや北アフリカなどの「回廊」に住み、融和的にくらす回教徒の人たちがそんなことをするとは思えない。聖地を巡って旧約聖書の世界さながらに激しく神と自らを対峙させ畏れを抱くユダヤの地周辺の人々、アジアの貧しい地区の人々、それに石油の利権の絡む地域の人々こそがそれだろう。貧困、つまり金、差別つまり権力それらに心の平和を奪われた人たちこそがそれだろう。そういう意味では、朝鮮半島の北半分の国もいつでも彼らと手を組める。中国やソ連の核ミサイルを改良して彼らがアルカイダに供給しないという保証があるだろうか。恐ろしい話だ。
     少なくとも武力、それも自らの子孫を損なわないような、ある意卑怯な空爆なんていう戦い方で、神の戦士たちの志気をくじける、なんて妄想は、サル知恵だ。私にはとてももてそうにない楽観。かえって、憎しみに火をつけるだけだよ。空爆による民間人の犠牲者はどれだけいるだろうか。そういえば、赤十字にも誤爆したのじゃなかったか。であれば、イラクの赤十字で救助活動をしている人をアルカイダの人が自爆テロして殺してもだれが文句言える、なんて声が聞こえてきそうな気がする。目には目を、だ。すべて誤りは「武力」にある。アメリカ国民が反省し、日本国民が反省し、大統領や首相の首が飛んだとしても、末代までのアサシンつまり暗殺が繰り返されていくのをとめる手段があるとは思えない。武力による鎮圧をやめ、話し合いのテ−ブルを用意する以外、この殺戮の連鎖は止まらないと思う。
     ほら、足音が聞こえてくる。アメリカ国には、こうやってPCに向かう私をGPSを使って、宇宙から狙撃できる能力がある。かたやアルジャジ−ラは、たとえばサル顔君の孫が乗ったスク−ルバスに突っ込んで爆破する、なんて能力を持つ。さあて、君はどっちの破壊法でやられるのを選びますか?ナ−ンテね。やっぱり聞こえてくるよ、東京テロ砂漠の足音が。(03.11.22)



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