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sentence2813/戦争を知らぬ世代へ2 ......

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sentence2813@○しばらく御無沙汰でした。いろいろあって。。言い訳やーめた。さて景気。今、やっと1,600円になった。以前どこかに書いたように、このあたりが日本の実力丁度ってとこだと私は思っている。株価自体は1,990年代の水準なのだが、いまだ持ってデフレって苦労した日本の実力は、ちょうどこのあたりだ。ここを越えるとデフレスパイラルならぬインフレスパイラル、つまりバブルになると考えている。デフレから立ち直る課程は、いまのところ日本だけが体験しているから、このアドバンテージをどう生かすかが、日本の経済羅針盤となるに思う。
もう調子に乗っていざなぎに次ぐ景気だ、とかいっているエコノミストがいるが、インフレ基調のいざなぎと今とでは、比較など出来ない。いまは、実力一杯であること、当時と比べて、中国など追い付いている外野がいくらでもいる。油断すれば、すぐに不景気に転落するだろう。
○(これを書いているのは実は10月9日なのですが)そんな経済の復興である程度一服ついた日本人のこころに、またまたクサビが打ち込まれてしまいました。。。
 今日ついに北朝鮮が核実験をした。それ自体は、この2年ぐらいの北朝鮮の動きを見ればだれにでも予想が出来た。問題はそれに対する、世間の反応の方だ。テレビが該当インタビューなどで、ちまたの反応を流すにつけ、今、我々日本人に求められているのは、自分の立場をはっきりさせることだと心底思うのだ。
 私は医者だし、ヒロシマ育ちの人間だ。これだけで、世間的には、はっきり「核に反対」だとうことだし、加えて拉致などの理不尽を通じて北朝鮮に少したりとも与するモノではない。 けれど、日本人として、北朝鮮に反対するなら、アメリカなどいわゆる過去の大戦の国連常任理事国の核の保有にも反対すべきだ。なぜ我々に核を使ったアメリカを許し、北朝鮮の核開発のみに怒りをぶつけるような態度を多くのひとがとるのか、私には正直「イミフメー」だ。もともとメルカトールの不自然な地図上ではなく、地球儀で日本と比べても、朝鮮半島は小さい。それを半分ずつ北朝鮮と韓国がわけあって暮らしている。しかももともとあまり豊かとはいえない地で、それに輪をかけるように兵糧攻めにあって国民は苦しんでいる訳だ。軍政だの圧政だのと言う前に、すでにそうだ。それに対して、はっきりいって「国連」とは名ばかりで、核保有国がこぞって自分達と違う軍事国家だと言うだけで、あれだけいじめれば、あなたならどうする?資源のいらない核にたよりたくならないだろうか。原発で電気起こしたくならないだろうか?いまのまま、国民の電気の元を石炭や石油に頼るとしたら、輸入に頼らざるを得ない。
 日本だって先の大戦で、アメリカの秤量攻めにあって、戦争に走った側面もある。敗戦した時、ソ連がなにした。先の大戦で勝った奴がエライっていう時代錯誤は、半世紀以上の時をとめているじゃないか。この前だって、北方4島で漁民を殺し、樺太の天然ガスラインの開発を終了間際でストップさせたりしているのは、なぜだ?勝った奴がエライっていう時代錯誤じゃないのか?朝鮮動乱で戦勝国はどこだったっけか? そういう、「身勝手な正義」に対して、屈辱に対して、あなたが北朝鮮人ならば、唯一切れるもっとも有効な手段が、核開発だろう。イランもそう思っているからつっぱっている。つい最近では、パキスタンやインドはどうだった?そうやって持ったじゃないか。核を。しかも一度もっちゃえば、やっぱり強いじゃないか。だから、本当にやめさせたければ、理想論だろうがなんだろうが、国連常任理事国自らが平和のためにそれ捨てる覚悟が必要じゃないのか?かれらは、いったいいつまで戦勝国であるのだろうか。
 われわれ日本人はそんななかで、どういう立場でいるべきか。それが本気で問われている。尊敬される日本人の姿のなかに、よその人々は武士道を見る。実際のところ、我々内側から見ても「ブシドー」は日本人の心だ。戦争に対する武士道的対処は即中立であると私は勝手に思う。そういう完全中立の非核国であれば、たとえ靖国がどうであれ、アジアの国々も北朝鮮を含めて日本を尊敬するじゃなかろうか。いくら中国や韓国などが靖国、靖国!と叫んでも、靖国が、日本の軍国主義につながるという思考ラインの上でなければ、バッシングの材料にはつながらない。現にタカ派小泉氏の5年間に、日本が再軍国化されなかった事実は、動向を常に注視していた彼らが一番の証人だ。
 北朝鮮の核の脅威におびえる我々とすれば、北朝鮮の核化の動機には、アメリカの「核を使った北朝鮮の封じ込め」への対抗があることに目をつぶってはいけないと思う。北朝鮮の核開発はすなわち、先の大戦をひきずり、それを最大限利用し、核の保有を正当化する武器商人としての大国達のエゴの結果であることを火傷や小頭症で証明できる唯一の西側の国が我々日本なのではないか。昔いじめられた弱虫が、いじめた奴らと一緒に、さらに弱いモノいじめする構図を北朝鮮だけでなく、他のアジアの同胞たちが描くとしたら、私はそれを「違うぞ!」と堂々と消しゴムで打ち消すことが出来ない。核を持たないで正論をブツことができてこそ初めて、唯一の被曝国日本が世界で一番エライ国になれると思う。それでこそ東洋の大国日本だと思う。あれだけのデフレを世界で初めて克服出来た我々にそれが出来ないはずはない。アメリカと親しくするのは自由、善いことだ。しかし、みんあが言うように友人の過ちを面と向かって正すことができなければ、本当の友人じゃあないじゃないか。
 こういうことはかなりお行儀の良い人だろうと、日本人である限り、本当はあなた、思っていませんか。今こそ、日本人一人一人が、たとえ、掃除大臣(失敬!総理大臣でした!)がなんといおうと、声をあげなればいけないような気がして、今日は言ってみたわけで。武士たるものは、「筋が通るとき」のみ、ひとの行いにも追従できる。自分の道に外れるモノについていくのは、そのこと自体が武士道に外れると私は思う。「武士は食わねど高楊枝なり」なり。そういう人々が住む地を知れば、きっと西洋人は、「ああ、ここは日本だ」と思い、東洋人は、「おお、ここは日本だ」と思ってくれるのではないだろうか。ゆたかな経済よりもゆたかな心。それが日本である。(061002)