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sentence2812/戦争を知らぬ世代へ(0607) ......

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sentence2812@ いまや世界で一番のトレンドは戦争だ。どこをみても戦争している。戦争さえしていればそれこそ元気な国家のようだ。
20世紀散々ひどい目にあわされた人が「巻き返し」や「昔年の怨み」とばかり気勢をあげている。アフガニスタン、西アフリカ、イラク、北朝鮮、パレスチナ半島。しかもだれもそれを「戦争」と言いたがらない。紛争とか、テロとか、聖戦とか色んな別の名前をつけて。イスラエルなんて人質に対する報復だとか言う。あれは戦争だ。そうじゃなければ、無差別に市民が殺される理由がないじゃないか。いつも思うけど、私は50半ばだから、昭和の世界大戦の後で一番なにも無い時代の始まりの人間なわけだからして、
その反対に、それの悲惨さを口伝えされた最後の人間でもある訳だ。その辛い爪痕もまだ記憶に新しい。
 それを今の人口の約6割が知らないほどに時間が経ってしまった。だから、あいてがどの国の誰べえであろうと、今となっては、戦争を知らない世代に、その悲惨さを感情移入させるのは至難の技であると思う。昭和の2つの世界戦争の反省が、日本では60年70年の安保闘争を生んだ。
「ノーモア戦争、ノーモアヒロシマ」っていう訳だ。だから、「平和を勝ち取る」という気概というか絶対信念みたいなものが我々の世代にはある(はずだ)。それが今の世代の人々には無い(かもしれない)という事実。君達の世代は、生まれてから、20世紀の間は戦争をほとんど知らない訳だから、21世紀に入って急に顕在化した「戦争」なるモノについては、新聞やテレビのいう「侵攻、侵略、抵抗、防衛、反撃、人質」等などの言葉のゴロ合わせに乗せられている(様に見えてしまう)。それら、単語の組合せ的紛争報道では、もちろん真実である場合もあるが、それらの言葉は、真実よりはむしろ、オブラートに包む定番的材料のように使われていると感じてしまうのが私の世代だ。
 端的に言って、今のアメリカとイスラム社会は、大変な戦争(宗教的にみえる利権争い)をしているし、アラブ社会とイスラエルも、泥沼的戦争(利権のからんだ宗教戦争)はすでにどうしようもないところまですすんでしまった。アラファトの快挙はなんだったんだろう。そして今や日本と、安保条約で言うところの「極東」の日本以外の国々との間のもめごともその前段階だと思うのである。我々のは、利権というか「領土」のための戦争だ。
 我々の「領土」にならぶ同じレベルの戦争用語として先にお話した「民族、宗教、石油」があるだけで、自己主張に言葉より武器を選ぶという情けない過ちが、これらの単語を自動的に戦争用語にしてしまっている。ほんとうに、国家アメリカの言う「テロ国家」なんてただの言い訳に過ぎないんだと思う。
 さてさて、そんな中、今私は本気でロボットに夢中になりつつある。ロボットと言えばもうアトム、そして手塚治虫だ。「アトム」に描かれているのも「戦争」で、それに対してして平和を勝ち取る手伝いをする人間の友ロボットの姿が雄々しい。今や日本中いや世界かもしれないが、人間型ロボットが店頭で売られる状況になりつつある。けれど忘るるなかれ、人間型ロボットの原点は平和であるべきなのだ。さてもさても、「衣、食、住」の原始的3原則の奪い合いからはやく脱却し、人の知恵や競うあう本能を地球とか知人レベルから、人や生き物という集合体とそれ以外の邪悪とのぶつかりあいに変換していかないと近い将来本当に地球はなくなる、という真実味を帯びた恐怖が今、身を縮込ませる。そんな不安定な邪悪に、全地球が飲み込まれようとしている。原爆の日や、終戦記念日を前にして、新に平和を求める強い意思を世代を越えて持たなければならないと思う。7つの邪悪な戦争用語に対しては唯一、「平和」という和平用語が存在するだけだ。簡単じゃないか。たった一つだ!がんばろうゼイ!(おう!)(060731)