Back to Howawan's Homepage to index to Yahoo's Homepage

sentence2905/キモ男先生の夢 ......

inhalts

sentence2905@
ある夢をみた。これは、でも、夢ではあるが空想ではない。音声認識を専門とする御同業ならば、簡単に出来てしまうことだろう。では、その夢を、ちょいと御紹介!
「ちゃんちゃんこマーン!」
「あいよー!。ちゃんちゃんこマン登場じゃ! して、どうなすった。子供達よ」
「ちゃんちゃんこマン! あかいTシャツ裏返しだよ。それに、そのーー下は?」
「そうだよ、ちゃんちゃんこマン、パンツどうしたの?」
「ああ、トイレで用を足していたら、呼ばれて、そ、そのオ、急いでいたもんで、尾篭じゃった。すまん!」
「ソ、そんなことより、どうしたんじゃあ、子供達」
「そんなことより、って、なんか、気になるなあ。。。 ミッちゃんが肺炎になっちゃったの。」
「ホウ! お友達が心配か。では、「どこでも窓」にて、見てみるかのぉ。」

 。。。。しあわせ子どもクリニックから帰ったミチは、熱が下がって、少し遊びたかったが、おかあさんが「寝てなさいっミチ!」て。それで、ベッドの横のパソコンにスイッチをいれた。パパの作ってくれたmichiだ。「じゃーん!」起動音がしてmichiが動き出す。パパにならったので、F1を押すと、、
「ミッチャンオハヨウ。ナニヲシマスカ?」
「おはようミチ。しあわせこどもクリニックにつないで」
「ハイワカリマシタ。ダレヲヨビマスカ。1)インチョウ 2)カンゴフサン 3)オハナシロボットハナタロウ」
「3よ」
「ハイ、ワカリマシタ」
 michiは、スカイプを起動させ、しあわせこどもクリニックを呼び出した。ケータイのかたちをした表示画面にhanataroの顔が写る。
「ハイ、ハナタロウです。タナカサンデスネ。ダレデスカ? 1)オトウサン 2)オカアサン 3)ミッチャン」
「3よ。ハナタロウ、本めくってくれる?」
「ハイ、ミッチャン。ドレヲヨミマスカ? バンゴウヲオシエテクダサイ。」 画面にスカイプにプラグインしたメニュー画面が出てきた。待合室の本の名前の一覧表である。
「4のつぎよ!」 みっちゃんはまだ、4までしか数えられない。
「ミッチャン、4ノツギハ5デス。5、モモタロウデスネ」
「そうよ。1ページからおねがい」
「1ページカラハジメマス。」  しあわせ子どもクリニックのメインコンピュータはhikoichiだ。hanataroは、コピースキャナ型。ミッチャンちのmichiのウエブカメラ横から赤外線がミッチャンにあたり始めた。hanataroとmichiの交信をモニターするhikoichiがミチのバイタルを測定しようとしている。待合室では、透明のバルーンカプセルに発疹の子がはいってテレビをみていた。いつものクリニック風景である。
 ミッチャンは、キモ男先生のお薬で、少し気分がよくなったので、michiのモニターに映し出された絵本「ももたろう」を読み始めた。やはり、ものがたりは、ほんものの絵本がよい。
「はなたろう、2ページ」
「ハイ」 
 ふいに、「ギィエー!」という赤ん坊の声と、ナースの「はいはいはいはい」の声が混ざりあった。誰かチビちゃんが採血を受けているのだろう。少し熱して血管を広げたあと、その周囲を軽く麻酔するパッチをしているから痛くはないはずなのだが、押えられるのが嫌なのだろう。まったく、それもどこ吹く風かな。待合室に、スキャナ型のhanataroから、「ヒーキュー」という音が時おり低く聞こえている。ページをめくる音だ。そこから、LANケーブルでhikoichiにも伝達され、hikoichiは、待合のこども用モニターに、同じ画面を写している。待っているこどものお母さんとこどもが何人か、声にだしてそれ読んでいた。
。。5ページ目が終わりかかると、ミッチャンは眠たくなってきた。それにまだ、胸がすこし苦しい。
「。。ハナタロウ、つかれたから、お話し読んで」
「ハイワカリマシタ」 
 ハナタロウは、その続きを読み始めた。
「。。ソコデ、モモタロウハ、オニガシマニ、オニタイジニイクコトニシマシタ。。。」
「ねえ、はなたろう、鬼ヶ島って本当にあるの?」
「シツモンデスカ、hikoichiにキイテミマス。」
「オハヨウ、ミッチャン、ヒコイチデス。「鬼ヶ島は本当にあるの?」デ、グーグルケンサクシマス、ヒットシマシタ」
 画面にグーグルの検索結果が表示され、「モアイ探検ツアーin鬼ヶ島」以下多くの検索リンクが表示された。
「読めないから、4つ選んで、その結果おしえて」
「ハイ、ワカリマシタ。4ツノリンクヲチョウサシマス。。。。。ベツメイヲオニガシマトイウ、タカマツシオキノメギジマトイウシマガ、ソノヨウデス。」
 ところが、ミッチャンはしばらくして、はじめはしくしく、そのうち、エンエン泣き出した。モニターからの表示で、ミッチャンの異常を関知したhikoichiは、例の赤外線検知装置で、ミッチャンの体温と呼吸数、ドップラー装置で脈拍を測定、それを1セグメントに、指示待ちコンソールを2セグメントに、あとの2セグメントにミッチャンの顔をアップにしてキモ男先生の診察室のサブモニターにそれを映し出しだしたあと、hanataroは、「ポーン」と警告音をならした。キモ男先生がサブモニターに目をやてた。2セグのコンソールに、「当院コード100100通称ミッチャンに異常が発生しました。脈拍、呼吸数、皮膚温、発汗、流涙及び病歴からは、肺炎の増悪が考えられます。」と表示する。診察中は、音声はご法度だ。キモ男先生は、キーボードから「skype -r michi」(実際にはこんな命令ありませんよ。これは夢)と打ちこんだ。
「了解。」
 しばらくして「えーんえん」というミッチャンの泣き声がサブモニターに写る。診察中のタケちゃんもおかあさんもモニターに釘付けだ。
「みっちゃんどうしたの? お母さんは? 苦しいの?」
「ちがう!鬼がももたろうをいじめてるんだもん!」
「はい??」
「だって、ハナタロウがね、見せてくれたんだもん。オニガシマでモモタロウガネ、オニにいじめられてるの!」
「はいぃー?」
「ハナタロウ、みっちゃんが依頼した検索再現!」
「リョウカイシマシタ」ふたたび、検索画面が映し出される。ミッチャンに見せたモノ同じ画面だ。」
「ハナタロウ、検索結果とurlの表示。」
「ハイ」 
 しばらくして、hanataroの声、「 「モアイ探検ツアーin鬼ヶ島」は、http://trippers.web.fc2.com/moai.htmlデス。」
「スクロール!」
「ハイ!」 そして、例のみっちゃんを泣かした「桃太郎落ち武者バージョン」が表示された。 ふいに、キモ男先生の背後から「えーんえん」と別の声が聞こえ、モニターの中のミッチャンと大合唱になった。ももたろうが大好きなタケちゃんが泣き出したのだ。その声に、びっくりして駆けつけたかんごふさんのなだめる声と、その看護婦さんのあとからついてきて、「レイのモノ」を見てしまった小さな子供達の泣き声で、しあわせこどもクリニックは、一時たいそう賑やかになりましたとさ。(070719)