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sentence2903/あなたタミフルな犯罪人?(07 ......


sentence2903@sent2903あなたタミフルな犯罪人?(0703)
○インフルエンザ側から
インフルエンザの精神症状->この感染症の症状については、肺炎、脳炎脳症は非常に有名だ。また、タミフルの副作用としての精神症状はずいぶん話題になってきた。けれども、もともと専門家も含めて、細菌、ウイルス感染による精神症状についてはあまり目が向けられていない気がする。
 有名なところでは、麻疹の持続感染、出血熱系のもの、例えば、ウエストナイル熱などでは全身倦怠だけではなく、無力を訴えるものが多いと書いてある。私は以前からインフルエンザの患者さんが、かかった当初、「死にそうだ!」と訴えたり、高熱でないのに、37度後半でも、まったくマスク様顔貌でベッドにたたずむ様子を何度もみて、インフルエンザによる精神症状の一つは「うつ」であると判断している。このあたりのところ、つまり、急性感染症だから、症状は熱発、咳嗽、鼻汁、胃腸症状、、というワンパターンには実のところうんざりする。例えばわたしがウイルスなら、当然、相手の意気を奪う。実際の戦闘についての戦略なら当然だろう。これがインフルエンザは実にうまい、と私は思っている。シンメトレルをインフルエンザに使いはじめた数年前に、鵡川厚生病院の院長先生のすすめで麻黄湯を使いはじめたのだが、シンメトレルを使った理由は単純にインフルエンザが精神症状を生じると信じたところにあるし、麻黄湯はいわずと知れたマオウが入っているからなるほどと思ったからだ。マオウはエフェドリン効果が強い。エフェドリンはアンフェタミンの類似物質で、覚醒効果はかなりある。さる市販の風邪薬の水薬があるが、この中身はこのエフェドリンがたくさん含まれており、私の知人だったピアノ弾きが、風邪でもないのにやたら飲んでいた記憶がある。だからインフルエンザに効くとしたら言わんがなである。また、古くなるが若いころ小児科診療に載せてもらった論文は、感冒と自律神経の相関に焦点をあて、感冒の大部分は、実は自律神経症状であると結論したことがある。Mr.ウイルスのストラテジィだけでなく、自分の自律神経症状の部分にも、シンメトレルやマオウ湯が聞くとすれば、インフルエンザの精神症状とは、ドーパミンの陰性症状つまりうつ的(ウツテキつまりうつそのものではないが)な症状や、これも分裂病の症状であると私は結論している。アマンタジン(シンメトレル)もまたドーパミンを放出させることは良く知られる。錯乱や譫妄といった症状も熱症状として広く知られるが、詳細はいろいろ議論があるものの、ウイルスによるストレスー>インターロイキン1などの活性化ー>発熱ー>交感神経の賦活ー>ドーパミンの放出ー>これが、生体の防御反応であることは言うを待たないから、これに対して、こういう風に熱発を強く生じさせるような(つまり生体に対して攻撃力が強いと言うこと)強力ウイルスたちが無気力やうつ作戦に出ることは想像に難くない。
○医療者側から
さてここでタミフルの構造を見てみる。目のいくところは、抗鬱作用あるいは抗ドーパミン作用(ちょっと違うので+抗セロトニン作用とかしとく)である。ヒントは、うつのひとに抗鬱剤を投与すると、軽快してくると自殺が増えるということだ。ヤフー掲示板のNo585の方の疑問やそれへの答えを見ていても、やはり、その周囲に目が言っている人達は多いのだと思う。ただ、それ(うつ)とこれ(タミフルによるとされる自殺)関係には至っていない気がする。私はそれとこれは同じことだと思っている訳だ。まあ、それの論拠になるかならないか、メチルアンフェタミン(覚醒剤)とオセルタミビルを ウィキペディアで比べてみるとよい。どこか不思議に似ているのだ。ここも、さっきのウイルスの精神症状じゃないが、タミフルの作用= ノイラミニダーゼの阻害っていう単純な図式で片付ける「いわゆる知識人」の悪いくせだと私は思う。第一、タミフルってインフルエンザ迅速テストが陽性の期間(ノイラミニダーゼが出ている期間)に使うと一発で効く。自分で飲んでも、3時間もすると元気が出てくる(と感じる)ところが、迅速テストが弱陽性の時期(3ー5日)になっても効くのはどうしてだ。その覚醒作用ではないのでしょうか。このウィキにも乗っているタミフルの作り方。漢方の八角茴香(ハッカクウイキョウ)を化学抽出してつくるらしい。レバーの臭みぬきなんかにも使うこの八角だが、コイツを使えばタミフルなんか必要ないとか恐ろしいことをいう人のホームページも見た。どうかと思うよ。御存じジギタリスもそうだが、漢方草木を化学的に抽出したすばらしい薬はたくさんある。同じ強心作用がある附子(フシ)。これはトリカブトを少量つかった漢方で、良く使う八味地黄丸なんかにも入ってるが、。。うーん、考えてみるとトリカブトもジギタリスも八角も花は綺麗でだが痙攣毒として知られているとのことだ。つまり、自然毒を制したところにすばらしい化学薬品生まれる訳だよね。わたしは、個人的に、タミフルはすばらしい人類の発明だと思っている。要は使い方次第だ。患者さんたちもこの辺は冷静になってほしい。2年前、うちでタミフルなどの副作用情報を確認してからタミフルなんかを処方し始めたころ、「ややこしい事いってないで早くタミフルよこしなさい!」的な反応だったのに、最近はじっくり読んでくれるのはよいけど、ダスよっといっても「いりません!」って人もいる。勝手なもんだよね。科学の進歩は科学の進歩だよね。
○どう対処するか
私のところは、2年前から例えば、幼児以上は、リレンザを超音波ネブライザーにいれて、わざわざ目の前で吸わせたり、希望者や青少年はリレンザを使ったりマオウトウを抱きあわせたり、いろいろやっているが、ここではタミフルの使い方に限って話してみる。なお、リレンザでも同様の興奮などは見られることもあるし、先に述べた理由が本当なら、数が増えれば同じ事も起きると思われるが、現段階ではタミフルより安全と思っている。
タミフルをどう使うか
ノイラミニダーゼ陽性を根拠にする迅速テストが、3分で陽性になるような強い増殖をしている患者さんに使うと数時間で良くなること請け合いだ。熱が3日以上たってまだ迅速が若干陽性になるような、つまりウイルスの増殖にブレーキかかって自分側の免疫反応がつよくなり、ドーパミンやセロトニンの分泌が正常にならんとする時期(漢方の病期でいうと、陽明期から三陰に入らずに回復に向かうような時期かな?)には、使いたくなっても使わない(ようにしたい)。これは抗ノイラミニダーゼ作用より覚醒作用が主になって来ていて、うつに対する抗うつ剤の危険な時期に相当すると考える。私の記憶(こいつが当てにならないが)では、免疫レスポンスでまだ免疫寛容確立(つまり細胞制免疫)までの(白血球や貪食細胞、適合する液性細胞や角化細胞などでのIL-1放出の時期や粘膜のIgA活動の時期)に使う限り、有益性が不利益に上回る時期と考えている。要は,
1)臨床症状の発現からの問診と症状(肺炎のまだ起こっていない時期)から判断する
2)それにインフルエンザ迅速テストの反応が強いと判断する、
の2点から、ウイルス増殖を的確に判断することが大切だと思う。しかし1)と2)は論理和です。だから、臨床経験から2)が陰性でも1)が確かだと判断すればそれでよしだと思うんです。検査なんて、その綿棒が突っ込まれたところにウイルスさんがいることが絶対条件ですから、「むむ、ササ!」ってよけられたらよれでオシマイなわけで。(半分冗談)つまりは、ちゃんとあなたの主治医が判断する「適切な時期」では、タミフルや他の抗ウイルス剤が、恐ろしい脳炎脳症肺炎など起こさないために、頼りになると思う。一度のんだら4日はしっかりのむ。最低でも最初の24時間はしっかり観察してもらうことだ。
結局大切なのは2回接種のワクチンです!
さてさて、この無差別排他攻撃時期にも記憶T(ある敵に対しての抗体などの作り方を記憶している免疫細胞)だけは既に反応している。もしあれば。だから、如何にワクチンが大切かが再度問われてる。しかも免疫応答のスピードを考えたらこの手の増殖が超速い感染症は、ブースター(booster)が絶対的に必要だと思う。一回より二回だ。時期が適切な場合免疫応答は2回目は1回目より必ず反応がつよくなる。年齢にかかわらず2回にすべきだと思う。私も、昨今のワクチンの投与に関しての否定的な論文は良く目にするが、どうでしょう。いずれも、なんか根拠にとぼしい。第一、そんなことを言わずとも、私は患者さんに次のように説明している。。
一回で3ヶ月効きます。だから一回目を10月にうったら3月には効かないかもね。でも11月にうったら3月は効くじゃないですか。だったら10月にうってナントもなければ11月にもウテばよいでしょう。それに一回だと3ヶ月グライしか効かないけど、2回だと5ヶ月グライは効くようですよ。それよりか、なぜ一回で効くと言い切れるの?毎年3月や4月にインフルエンザあるじゃないの。」
何といっても、年長者は2回目の免疫応答の「反応量」が1回目と対して変わらないという理由だけで、一回でよいという判断をする単純な「知識人」を私は理解出来ない。古者の知恵、なんでもダメ押しは必要だと思いますよ。それに、こんなタミフルな状況になってきても、なお、隣人にワクチンが不要と耳打ちをする人達(が実際いるんだけど)、あなたがたは、ほぼタミフルな犯罪人です。みなさん、ワクチンをうちましょうね。2回。(070326)