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あけましておめでとうございます。といいながら、これを書き始めたのが、暮れ。 あと10日でことし2012年も終わりだ,からはじまります。。。
あと10日でことし2012年も終わりだ。Jobs, Higgs粒子、原発、国民不在、悲劇的事件事故、アラブの春に主役不在、北朝鮮、尖閣 諸島...... いくらでもニュースはあった。それに、極めつけは、アルジェリアのテロだ。たくさんの人質が殺された。人質と言うのは、もともと犯人が、その人たちと一緒にいることで金品を要求したり、無事に助かったり。それは、助かったあとで人質を殺すことはままあるが、人質と一緒に逃げているところを人質ごと殺すというのは、ルールに反すると思います。それは、昔の戦で、「やーやーやー、我こそは、源は義経公の。。」と名乗っている最中に、弓を引くようなもので、人としての仁義が一切ない行為なので、結果として、大勢の人が助かろうが、戦争に勝利しようが、人にあらずの行為だと思うだが、皆さんはどうでしょう。
昨年の極めつけは、コネチカット州の小学校の銃乱射事件だろう。しかもなんと全米ライフル協会は、ゲーム社会が悪いのだから、ゲームを規制すると同時に、もっと銃を増やせと言っているようだし。世界は広い。住む世界がこのように違う。そのアメリカを頼って、尖閣を領土だと中国を牽制する日本、しかも、その沖縄では、オスプレイ反対！、アメリカ出てけ！ってやってるのだから、逆に全米ライフル協会の人に、日本人を到底理解できるとは思えない。このように、今年も世界はどこに向かうやら。気がきではありませんね。
さて、突然ですが、でもないけど、この3月で、町医者方安の「方安庵青雲町クリニック」にひとまず区切りをつけることにした。もともと還暦を過ぎたら仕事を止めることにしていて、それは漠然とだったのだけれども、2007年に愛犬マリが死んで、そのあとに心臓の持病が見つかり、具体的に考えるようになってました。そこにもってって例の3.11ですよ。この事が大きかった。その直後の3ヶ月の休診は、偶然に重なったわけで、このあたりは、前にも書きましたが、休診を決めていたために、実際に現地に行けたのが4月の初めになってしまいました。そして、3ヶ月、広島大学の総診にお邪魔しながらじっくり考えて、考えて、（今も考えて）結論は出ずじまいでした。3ヶ月休んだあとは、死ぬまで、今の方安庵を続けていこうと思ってました。そのための、研修でもあったのですから。
16年も苫小牧で開業しているから、患者さんもだんだん年を取ってくるし、在宅医療への転換を本気で考えたりもしたが、なにせ自分には向いてないし、人員不足もあり中途半端で終わった。この2010年には、家庭もやや不穏になってきて。これも大変大きいストレスでした。この個人の不穏な流れも、変えられませんでした。もちろん私はバツ○○なので、家庭向きではないということだろうと思う。この気持ちが揺れ動いている時期の、患者Iさんの末期癌も本当に参りました。これも大変大変大きい。わたしは、多分かるいうつになった。これらが渾然一体となって、一時は苫小牧生活に終止符をうつことにしました。もちろん娘は札幌で寮生活で。奥方の母親としての気持ちもわかりますし苦労もかけてます。今のクリニックをやめれば、なにしろ生活の保証はなくなってしまう。貯金はない。しかし、うつのセイか、相手がだれだろうと、責められるのは、もういや。これからは、のんびり生きたい、と思いました。自分のペースで。勝手ですって？。そうですね。ごめんなさい、って感じ。
と言っても、先立つものも最低限必要で。函館上陸（平成元年）から24年、それまでの借金は、返したものの、マイナススタートからでした。医療で金儲けしないというのも、安保闘争以来の信念。患者さんには、若干割引の精神（これは、医療法違反らしい）を貫いたから、最後の7、8年は、年商1億近かったのに、現金はちょうど銀行の保証程度しか残ってない。ヘリコプターのセイだと言う人もいますし、それは間違いではないでしょう。1ー2ヶ月分の売上ぐらいを元手に、還暦すぎの再出発というのは、なんとも心許ない。そりゃあ、まったくない人もいるでしょうが。それに、年齢。年齢でのいちばんの敵は、寂しさ、でしょう。できるだけ、寂しさ、金欠こんなことで、血管にプラークを作らないようにもがんばらねばなりません。
医者としては、10代目の末裔。私の代で、室町？時代から続いた医師の家系が終了するわけで、最後は、人助けしかないと無理やり思っている今日この頃。これは、なんというか運命というものだとも思う。耐えられなかったら「やーめた！」なんてことも選択肢ではあるが、最後の挑戦をすること、どうしてもヘリをつかった挑戦をすること、これは変えられそうにもありません。
いまの患者さんに失礼だ、という向きもある。広島で一度捨てたクリニック。二度と同じことはしないと誓ったわけでもある。それは忸怩たる思いだ。まあ、今度は逃げるわけではないので、許してもらうしかない。この「一家郎党の使命感」見たいなものは、自分以外には分らないようで、それも内紛を呼ぶ。最近の流行りで言えば、「自分のDNA]見たいなものだと思う。そういうデータが組み込まれているというのは言い訳だろうか。
母は健在で、父は亡くなりっている。２人兄弟の長男。母や、父の残した病院や施設は弟が観ていて、弟は私を拒否している。母はもう９０歳の方にちかくなったから、最後ぐらいは近くにと思ったが、そうも行かないようで、気分としては四面楚歌。家を飛び出して、現在があるわけで、仕方がないか。でも、距離は、実際にも心理的にも近づこうという気持ちは、これも大変大変大きい。
とまれこうまれ、それ以上に、激震は2011.3.11のようだ。気仙沼の漁港にたったときの異様さ。無人の町の佇まい。人や動物の肉体がないだけで、「気」のようなものがまだそこにある。。私は医者なので、生きている人が死んでしまうことがどうしても許せない気がするのです。これはどうしようもない。町医者としてやれることはやったつもりで、それは甘いとは十分に分りながら、うつになっていた。それに、決定打でダメを押されたみたいなもんでしょう。
それに、、これからの医療提供はずいぶん様変わりするでしょう。大抵の病気のもとは、DNAチップで分るようになる。治療はまた別ではあるのだが。それも山中教授が、再生医療の分野でなんとかしてくれるのでしょう。本音を言うと、もともと疾患の鑑別以外あまり得意ではない、というか興味の問題かもしれないと思い続けてきた。それは、推理であって、自分の本心は、人助けではないのかと思ったりもした。診断は、ロボットがつけるだろうって？ウーン否定する気はないが、いまのノートン型では多分無理だ。機械おたくが言うんだから、ほんとだよ。
高齢化がすすみ、治療費の支払いは困難になってゆく。すくないお金で、とりあえず果てるまで。先進医療は金持ちだけで、普通の人は、畳の上、つまり在宅。在宅医療は、あまり乗り気にはなれないとは言ったが、これは、世の趨勢。慢性疾患が増えるから、医者として対応しないわけにはいかない。だから、町医者は解消。個人医の仕事は、大きな病院とくんで、手術と術後管理の関係のようになるだろう。サテライトクリニック。要は、治療ではなく、管理が仕事になっていく。高血圧、高脂血症、糖尿病、慢性気管支炎、慢性閉塞性肺疾患など、いわゆる「持病」が中心になり、急性の上気道炎や、尿路感染などは、従来の体制の先生にまかせましょう、なんてまた分化。もっと自由な診療、人にも自分にも本当に「生きるための医療」はないのだろうか。そうだ銀行にきいてみるか？！ このような堂々巡りの昨今なのです。それでついに、東北の「本当に困っている」人がいるか調査をすることにして、診療時間を短縮しました。皆さん許してください。自分のような、ペーペーの金欠じじい医者でも人助けが出きるもんだろうか。これが近々の関心事なのです。
ま、最後は、こんなうちわの事は置いといて、すこしは、マシで、幸せ？な話。
例の東京スカイツリー。あれは、すごいね。なにがすごいって、正月4日で91万の人が昇ったってぇーからてぇしたもんだ。つまりは、1日あたり、22.5万だよ。苫小牧市総人口が17.8万だから、そのなんと1.26倍。営業時間を仮に10時間と計算して、2.25万/時の人が昇っている。コーヒーはどうなったぃ！コーヒーを飲めるところが10軒として0.23万人/店。そのコーヒーは、１杯10グラムとして、23kg／時間あたり、つまり1時間あたり10店で0.23tのコーヒー豆が消費される。それを運ぶトラックを4tのヤツとすれば、1時間あたり10台のトラックが、行き交う。それに、タクシー、人ひと人の列。周辺の道は一体どうなる？苫小牧では、想像すら出来ない。で、話もどして、一人の体重を平均45kgと計算して、何故って？子供が多いだろうからね。なんと1012t/時が余分に塔にかかるわけで、それで折れちゃわないのがわからない。だって、これは、我がデカミニ、つまりミニクロスオーバーが一時間に675台吊り下がっている状態だよ。これって、設計者の想定内だろうか。。軌道をまわる北朝鮮や中国の宇宙船からみると、アリ塚にありが群がっている状態にみえるだろうな。で、スカイツリーは、634mだから、1メートルあたりに1台のミニクロスオーバーが電飾されている様子が、パンクしそうな我がおバカなおつむに浮かんだ今日この頃でした。どう？すこし、幸せな気分になりましたか？ 諸君。（130110）