Back to Howawan's Homepage to index to Yahoo's Homepage

sent33-01101062300/元旦の計ですじゃ ......

inhalts

sent33-01101062300@ あけましておめでとうござましぃ。
 12月は例によって忙しく、最後の最後で、風邪をありがたくももらったために、10年ぶりの4連休の半分がベッドの中になってしまい、まだ、咳が出ています。かと言って、コデイン散など飲もうものなら、ヘリに乗れないので、我慢して咳き込んでいる次第であります。日本人の平均寿命は去年で、男性が80才弱、女性が86才強ということで、これからしても、私の残る人生は、25%、さらに持病がありますから、20%を切ったのかもしれず、その焦りたるや相当なものです。これがドライブ旅行なら、8割を走って、もう気持ちは行く先の温泉の湯気の中でありますが、人生の場合は、檜風呂ならぬ、桐の箱ということでしょうねえ。日がな、いろんな患者さんを診て、金にはならぬが忙しくすごしてきました。充実はしているのですが、疲れも激しくなってきております。一日の過ぎ去るスピードたるや、まー生まれたときが、通勤快速ならば、いまや東北新幹線なみであります。広いからでしょうが、お隣上海で、400kmで走る新幹線にはとてもかないませんが。進歩とはおっとろしいものです。
 私の医学の世界でも、「技術」は、おっとろしく進歩しました。おもに、細胞レベルでの研究がダントツでしょうね。iPS細胞ももう実用化間近。再生医療が壊れた体にもたらす恩恵は計りしれません。外科の技術などもまけず劣らずのようで、テレビでお馴染みのバチスタなど、先生によってはここまで! と言うぐらいにいろんなアプローチがなされています。検査の技術も免疫や遺伝診断もしかり。うっかりすると、月刊の専門誌よりも、電子媒体でまめにキャッチするまめな患者さんの知識の方が我々より先行することもままあるようで。
 ですが、日々の実際の診療というものは、やっぱり、待ち合いから診察室に患者さんが入って、問診から始まり、診察すると頃から始まりますから、このスタンスは、診療所や治療院というものが、初めてできてからほとんどかわらないことなのであります。  だから、知識の進歩に、どんなに遅れまいともがいても、所詮人間のすることですから、他の誘惑や、疲れや、いろんな要因で、まあ、なにもしなくても、患者さんが座れば診察が始められるわけでして、たいしたことしなくても、診療報酬というものが、2ヶ月先の口座に振り込まれる安心から、いつのまにか、古色蒼然とした診察室で、10歳年をとった自分を発見するがごとくの亀の歩みの「せんせい」にならないとも限らないのでした。これはなんとかせねばなりませんでしょう。。ということで、正月久しぶりに休みをとったので大晦日から正月3賀日よく考えてみましょうと思ったのでした。が、かかる計画というか、「元旦の計」という奴も、ものの見事に水泡に帰したのです。最初に書いたとおりの理由ででしぃ。でも、色々考えて、半年ぐらい、体を整え、いままでの仕事を整理してまとめ、ついでに、何かの資格をとってと、都合の良い計画はなんとかたてられたのです。ところが、すべては、よく考えると金欠のために挫折してしまいます。。実際には、やっと3ヶ月ぐらい、実家でケチケチバイトをしながら、大きな病院で研修させてもらうぐらいしかできないのでした。トホホですなあ。
 けれどやりますぞ。具体的には、2011年の4月の最初は、ヘリで広島に飛んで行き、その後西広島飛行場を定点にして、安浦に場外を申請し、実際に往診がてら飛んでみることにします。うちのヘリの「お師匠」はokでした。ちょいと一人では心許ない。広島までは、1週間ぐらいかけて、出来るだけ行ったことのないところをめぐりながら、この先、金食い虫のヘリを耐空検査切れまで、あと4年つづけるか、直ちに止めるか、飛びながら選択するでしょう。続けるならば、やはり当初の計画どおり、医師二人で3ケ月交代の方安庵診療所を運営しながら、外国もあり、国内ありの災害ボランティア的生き方をしたいものです。出来たらヘリを使って。たとえ、そんなケッタイな計画を実行してくれる奇特な相棒がすぐに決まらなくても、数年かけて、こちらの患者さんをちゃんとした先生に引き継がなくてはいけない。わたしは、もう逃げも隠れもしないからですが、さりとて、医者としての人助けは最後の最後の夢ですたい! けれど、もし、ヘリを降りることにしたら? まあ、その時は、親孝行でもすることになるかもね。80を過ぎた母をこのまま弟だけに任せて、勝手というのもやはりできない相談ではあるのでした。
 それで、結局患者さんたち! 逃げは致しませんが、もう年ですから、ちょいと勝手させてもらいますよ。ごめんね、というわけで、3ケ月休ませて頂きます。この間、どこかの大学での研修期間中、人間ドックを受けながら、総合診療の研修をさせてもらって頭を更新、オプションとして超音波手技、簡単な外科手技を加えて教われば、僻地でも通用するでしょうし。外科的な基本がなければ、漁師さんの怪我や、ガケ崩れなど多い山間部での医者は困難でしょうから。ついでに、教えてくれる方々には申し訳ないが、組み込みマイコンを勉強します。今の時代、通信やインターネットの技術を基本から出来なければ、僻地での独歩行はままなりませんからね。ここじゃあ、医者はわしひとりじゃあ!とか言って、失敗してもよい、なんて甘えは通用しない時代です。この計画では中心が、総合診療のある程度の完成ですね。長いことそれを目指してやってきましたが、まだまだなんで。もっとも耐経済効果が高いのは、広島大学の総診での勉強ですね。なんとか受けてもらえれば良いが。1月になったら交渉でいく事になる、なーんて考えていたら、電話一本でなんとか引き受けてもらえそうになっていますが、世の中そう甘くはないでしょうか。
 さてさて、もうその1月なんですよ。来月最初から患者さんに伝えるため、紹介状プログラムも考えなけりゃあ。。。それで、それを渡すときを考えます。みんなびっくりするだろうなあ、というか怒るでしょうね。。。考えるとひどく汗がでてくるのでした。  こちらの拠点はアパート、あちらは実家。近くにウイークリーマンションか、安ホテル。弟の病院での当直もあるでしょう。金がないからしょうがないですね。あと、どうせ時間があるのなら、何かの資格などもとれればよいが。これもそう甘くはないでしょう。どんなことにもいついつからいついつまで、という期限がありますから。でも、この計画で、思ってもいなかったアイデアがあ浮かびます。それは、愛すべき職員の仲間たちに3ケ月、休業保証をすることです。これもキツイ!でも、大変でもそうすれば、みんなも何か意義あるアイデアを考える「ゆとり」や、勉強など、それこそ資格を取るとかできて、再開の時には、意外なパワーが出るかもしれません。半面、7月からは、閑古鳥がなき、チームの経済はゆとりを失う代償も払うことになるでしょう。やむ終えない事です。けれど、所詮、アイデアを実行するときは一人では出来ませんし、それに、今ある流れを経ちきることって言うのは、大きな流れを生むために必要な事と思われる時期が必ずあります。休暇を使うことも、人間大切なんだろうと思います。こんな時は。
 ぅまあ、来る7月からは、朝 0830から3時間、 昼は、往診と食事  夕は3時半から3時間で、ゆったりやりましょう。今の準夜、日曜祝祭日なし、盆なし、正月なしは体力的にも、小都市苫小牧の急病センターの充実の点からも、もう無用のものです。そして、確実に老人大国になる日本と向きあうことも。基本が小児科で、小児科というのは、フツー助けることだけ考えていれば良いとこもあって、死から目を背けてきた気がしますが、自分が日本を愛する医師なら、科にかかわらず、その責任があります。現実はどうかと言って見渡せば、色々試して言うのですが、戦前からある、医療保険制度をそのまま流用した現行介護保険制度では、介護「体制」は組めても、一人一人の老人「生活」は、ほとんど組み立てられません。「介護の外見」だけなのです。老人中心の医療や介護は、死をむかえる尊厳のある人間に、充実して生活する時間を保証するものでなくてはならない。このためには、いろんな制度の縦割りの垣根を越えて、人と人との繋がりを核とした貴重な時間を提供する必要があり、足が痛くて長くは歩けない、難しい言葉では理解しにくい。だから可能な限り、不要な説明や忍耐を不要にする暖かいインターフェース(いつでも集える、つまり長屋の井戸)が必要です。それをうちの(社)浜の家は提供して行くため、昨7月に活動を始めました。さて、今年はどうでしょう。
 。。と、こういう風に考えているが、まだ本当は何も進展していないですね。ただ、今はちっちゃなプレハブ4畳半の「浜の家」もかなりノウハウを積んできて、医療が提供出来るプラザ(広場)がつくれそうにも見えます。いまはみんなで、独居男性でもできるような、メタボ対策料理レシピの提供などをスマートフォンを使って試行錯誤しているところです。今更言うのもなんですが、
私は医師です。だから、この貴重なる3ケ月は、患者さんのためにも、自分と家族のこの近い将来にも必要だと思うことにしましたのでもう揺らぎません。自信のない診療は、だれにとっても良くない。「食うため」的診療は、結局誰のためにもならないし。私は、自分がヤブ医者だったらどうしようと常に思ってますよ。でも、ヤブ医者ではないし、間違っても名医ではないというのが本当です。だから生まれたての老人になったら、名医になれるよう、いままでの知識を総合して、そのことに努めたいと思ってます。それが生まれたての老人としての道だと思うからです。いままで拡散して拾ったものをまとめて粘土細工にする。ま、出来たらそれが、次の世代や子供から評価されれば大変良いなあと、初夢代わりに、湯のみの湯気みながら考えるのでしぃ。 (110104)