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sent32-01007112131/ソラニン中毒とピアノ ......

inhalts

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最近思うことがある。私の趣味はなんだ、と言う質問だ。大抵の人がヘリコプターでしょう?
私は、コンピューターです、と答える。 間違ってはいないし、ほとんど寝る、食べる、出す以外の時間はキーボードに触れている。仕事で使うし、息抜きでも使う。 ソラニンに当たった。3日3晩苦しんだ。文字通り毒にあたった感じだった。ひどい頭痛と吐き気には本当に参った。
私は、自慢じゃないが、ズル休み以外は仕事はほとんど休まない。 折から感染性腸炎が流行り、吐きそうな患者をみながら、こみ上げる吐き気をこらえてトイレに走る。 点滴使用としても急にベッドが近づいたり、焦点が定まらぬ。急になるので、まさか断る訳にも行かず。一度は本
当にしくじってあやまった。 1-2週間程昼近くになると頭痛と吐気発作にみまわれた。 我が子の親友が家庭菜園で作ったじゃがいもだった。
仕方のないことだ。その子は、ちょいと変わっていて、私も好きだから仕方のないことだ。 ソラニンは、抗ガン剤などで有用な植物アルカロイドで、副交感神経を興奮させる作用を持つ。親戚にはトリカブトなどもあり、文字通り毒にもクスリにもなる物質だ。ソラニンの概要は、 ここに書いてある。副交感神経は、自律神経のう一つとして交感神経と共に血管や内蔵を支配する。人間の能動的な対外的働きにアドレナリンが欠かせないように、アセチルコリンは、神経末端から放出され自己保存的に働く。アセチルコリンの働きに拮抗する薬剤というと、腹痛止めのブスコパンなどが有名だと言えば、働きは理解しやすい。人はリラックスし過ぎると血圧が下がり、血管は拡張しすぎ、逆に心臓の冠動脈は縮み、死ぬのである。
そして、 そんなつらいことが逆さになった。
辻井さんという盲目の若い天才ピアニストがいる。その人のては、演奏から離れると手から風船になる。 スタンバイ中は風船のように、手首からぷらぷらフワフワ揺れるのだ。映像で見て、目に焼き付いていた。
ここで肝心の横紋筋は、運動神経により支配する。運動神経というのは、自律神経と違い3つの繊維により、場所や働きに差がある。α繊維、β繊維、γ繊維 もっとも伝導速度の速いα繊維が運動器官ではよく発達している。
副交感神経は無関係かと言うと、もちろんそうではない。直接的ではないにしても、伝達物質のアセチルコリンは血管内皮依存性に血管内皮細胞の受容体にキャッチされるとか、筋肉の運動での内皮細胞のずり応力を感知した受容体がNO(一酸化窒素)を生成することで筋肉の動脈を拡張するなどから 筋肉への直接支配ではなく、間接的に制御する。
 風邪で熱など出しても、あまり高い熱でない限り、運動をせずに筋肉全体が温められて、慢性的な肩こりや腰痛などの筋筋膜性疼痛が治ることがあるが、なんと結果的に、ソラニンのおかげですっかり右の腱鞘やら筋肉がほぐれた様で、辻井さんの10分の1グライは、指がうごくようになった。ジャズ曲のアドリブなんか、面白いほど思った通りに動くようになって、すっかりうちの奥さんをイライラさせている。彼女は、いつもの曲が違って弾かれるのを大変好まないのだ。しかも、最初は気のせいかと思ったが、効果は徐々に減ってはいるものの、1ケ月以上続いているんだから驚きである。  ソラニン中毒さまさまなのである。